マンダレー周辺(ミャンマー)

Mandalay に宿泊して、定番の周辺観光を珍しく(?)楽しむことにした。Mandalay はミャンマー第二の都市とは言っても、日本の大阪とは大違い。少し郊外に行くだけで機械化されていない田畑を水牛が農作業に励む姿が普通にみられる。本当の意味での牧歌的な姿がこのミャンマーでは残されているのだ。

ここ数年、人から人物撮りについて聞かれることが少し増えた。一応そんなに難しいことではなく、まずは現地語の挨拶をするといいよと答えている。ミャンマー語の「こんにちは」は「ミンガラーパ」という。U Min Thonze Cavesで現地のおばちゃんが上から歩いてきた。「ミンガラーパ! ミンガラーパ!」と声をかけると、こんなポーズをしてくれた。陽気な人に出会うと嬉しいものだ。

マンダレー周辺にはインワ、サガイン、アマラプラ、ミングンといった古都があり、見どころとなっている。その中でミングン(Mingum)のみは船で川を渡る必要があるので他のところに比べやや観光客が少ない。しかしやはり最近大人気のシンピューメェ(Shin Phyu Me)はちょっと見ておきたいものだ。この日はあいにく曇り。白亜の仏塔に空が白では映えないのでちょっとモノクロで現像してみた。こっちの方が不気味な空に邪悪な感じの建物になって本来のシンピューメェとは一味違った感じに仕上がった。

シンピューメェ前の土産物屋。子供たちが多分昔の兵士用の帽子をかぶっている。日本でいうところの兜みたいなものだろうか。帽子は売り物なのかはよくわからないが手作り感がある。外国人用というよりも多分現地の子供用の土産っぽい。

マンダレー周辺の古都の中でも人気があるのはやはりウーベイン橋(U Bein bridge)のあるアマラプラ(Amarapura)。というかウーベイン橋のみ大人気なのだが、アマラプラのKyauktawgyi Payaという所にいくと庭でチンロンChinlone(またはセパタクローsepak takrawともいう)というサッカーというか蹴鞠のようなものを楽しんでいる若者たちがいた。これは籐で編んだボールを蹴り上げるスポーツで、輪になって行うワインチンと2チームに分かれて勝負を決める競技としてのスポーツ2種類あるようだ。これは動画を見ていただいた方がいいのだが、足技の妙技が実に素晴らしい! 競技だとバレーのようにネットで2チームを仕切って相手のコートに籐のボールを足で打ち込む。見ている限り足でバレーをやっているような感じだ。こちらの方は妙技というかパワーが必要だろうけど、ワインチンの方だとみんなで楽しむ遊びに近いので様々な蹴り方の技を出してくる。回し蹴りのように蹴り上げるのはとてもタイミングやボールの位置把握が難しいと思われるけど、みんな余裕でこなしている。それにしても動画を見ているとどうみても普通の現地のおじさん達にしかみえない方がスゴ技で楽しんでいる。特別な選手という感じがしないので現地のおじさんたちはこれぐらいの腕前の人が普通にゴロゴロいるのだろう。

アマラプラのある寺院ではこれからナッ神の祭りシーズンに入ったばかり。参道入り口には供物としてのココナッツや花飾りなどを売る店が軒を連ねていた。まだ祭りが始まったばかりでしかも雨なので参拝客は少ない。しかしそれでも熱心な信者は寺院内にお祈りに集まってくる。寺の女住職であろうか、何やら不思議な金色の小さなものを信者の頭に乗せ祈りを捧げている。服装からして尼僧でないことは確かだ。ナッ神に使えるニッカドゥは女性も一応いるらしいのでそういう女性のニッカドゥかもしれない。頭に乗せる金色の物体は何か非常に気になるのだが、可能性としては仏像ではないだろうか。ミャンマーでは仏像に金箔は張り付けまくりで形がよくわからなくなって塊状になったものがよくあるのだ。金色の何かのご神体を頭に乗せられた信者たちは熱心に合掌し神への畏敬の念を示し、乗せた方の女性は何かの祈りを唱え、終わるとナッ神であろう本尊に首を垂れて帰っていく。ここでは仏教にナッ神というアミニズムが迎合したような不思議な宗教感のある世界なのだ。ナッ神の祭りやニッカドゥについてはまた後日にブログでまとめてみたい。

ウーベイン橋の夕日を眺めるためにボートに乗り込んだ。普通にウーベイン橋を撮影してもいいのだが、ありふれた写真になりそうなので船頭さんをシルエット的に画面に入れてみることにした。ウーベイン橋を背景に現地っぽい帽子に櫂を漕ぐ様子の構図を考えると少しいい雰囲気が出てきた。

ウーベイン橋にはヒマと体力を持て余した(?)若者達が柱の上から川に勢いよく飛び込んでいた。 この文章を書いている今は新型コロナの影響で、世界中で外出禁止や都市のロックダウン、国境閉鎖などで閉塞感のある時期だ。 こういう時にこのような写真を見ると、鬱屈した気分を晴らすようにどこかの知らない世界に飛び込んでみたくなるのも仕方ないかもしれない。


今のこの文章書いている間 (2020年3月中頃) 世界のコロナの悲惨な状況が入ってくる。実はGWはミャンマーを予定していたのだ。そのミャンマーはちょうど感染者が発見され外国人がほぼ入国できなくなってしまった。ミャンマーは医療水準が立ち遅れている方の国として認知されている。しかしコロナは一般的には高温多湿に弱いとされているので、医療水準の劣っているミャンマーをコロナが襲い掛かろうとしてはいるが気候的な壁が大きく防いでくれるのを期待している。ミャンマーはまだまだ前近代的な部分を多く残している。現地人に抵抗力のないウィルスの侵入というのは昔の南北アメリカで流行した天然痘を思わせる舞台設定だ。普通に考えると仮に大流行すると医療水準からしてひとたまりもないのかもしれない。ミャンマーだけに限らないが、世界が恐ろしい病魔との戦いに勝利することを人類全体が望んでいる。

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Asahiko Takahashi
  • Asahiko Takahashi
  • Photographer & Doctor 日経ナショナルジオグラフィック写真賞2019ピープル部門 最優秀賞受賞。少数民族やその祭りなどに興味を撮影を行っている。主なフィールドはシーク教、遊牧民、北ベトナム、雲南省、貴州省、チベットエリアなど。

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